第一次大戦ドイツは出来たばかりの航空戦力を活用して、イギリス本土に、ツェッペリン飛行船やゴーダなどの大型爆撃機を開発して爆撃を敢行しました。大英帝国ではこれによる精神的驚異を感じ、初期には時代遅れの戦闘機を配備して迎撃に当たらせましたが、十分な効果を発揮できませんでした。これらの戦闘機はパイロット達から、時代遅れの戦闘機での迎撃では不十分だと言う事から「まんが戦闘機(Comic Fighter)」と言うあだ名が付けられました。そこで当時最良の戦闘機として、ソッピース F.1キャメルをベースに改造した戦闘機が作られました。
大きな変更点は、前方と上方視界をより確保するためコックピットを後方にずらし、また前方にあった機関銃を取り除き、上翼に大きな切れ欠けを設け、その上にSE5aで好評だったフォスター銃架にルイス機関銃を二丁装備しました。この新戦闘機は、全ての防空戦闘部隊に配備され活躍しました。
これらの戦闘機の戦果は元になったキャメル等の名声に隠れてよく判りませんが、はじめは昼間爆撃から始まったツェッペリン飛行船の爆撃が夜間爆撃に変更され、甚大な被害が出るようになると、ゴーダ爆撃機などと交代し最後にはそれらも散発的になり終了したことから、攻撃する側にとって大きな脅威になっていたと思われます。
防空戦闘機という概念の先駆けになり、皮肉なニックネームを付けられた、ソッピース キャメル コミック夜間戦闘機を通常のキャメルと作り比べて見てはいかがでしょうか?
1/48 ソッピース キャメル夜間戦闘機・コミック プロフィパック/エデュアルド82175/
1/72 サイズのコミックは、ローデン社より発売されています。
1/72 英国空軍WWI.ソッピース・キャメル遊撃戦闘機/ローデン72T051/